安心院葡萄酒涌工房

よくあるご質問

ワインについて

  • ワインは開栓しなければ味は美味しくなりますか?

    どんなワインでも美味しくなるという事はありません。基本的に瓶詰後、香味は変化を続け、徐々に良い香味となっていき、ピークを迎えた後はだんだん香味のバランスは落ちていきます。ピークを迎えるタイミングがぶどうの品質、ワインの品質によって変わってくるのです。

  • 赤ワインと白ワインの違いは何ですか?

    黒葡萄の果皮・種も丸ごと使用し発酵させたのが赤ワインです。渋味の成分であるタンニンや色素が抽出され、それが赤ワインの味わいとワインレッドの美しい色を生んでいます。
    反対に白ワインはふどうの果皮や種を使用せずに造られます。ぶどうを圧搾して果皮と種を取り除き、ぶどうジュースのようにしてから発酵させます。その為、渋味がなくスッキリとした酸味が特徴的です。

  • 開栓後何日で飲めば良いですか?

    2~3日以内が良いです。日にちが経つと味や香り等変化してしまいます。

  • 古いワインほど美味しいですか?

    ワインにはそれぞれ飲み頃があります。フルーティな軽いワインは若い方がおいしく感じますが、熟成タイプのワインはタンニンが多い為、若いうちに飲むと渋味・酸味が強く、バランスが悪い印象が残ります。

  • 値段が高いワインほど美味しいですか?

    ワインの価格は不安定なもので、需要と供給に左右されやすいです。またそれぞれの人によって味わいが違いますので、決して「価格=美味しい」ではありません。

  • 甘口・辛口はどうやって造るのですか?

    ぶどうに含まれる糖分の違いにもよりますが、発酵過程の微妙な操作で味が変わってきます。発酵が進むと糖分がアルコールに変化します。発酵の途中で冷却やろ過等で発酵を止めるとぶどうの糖分が残ってやや甘口になります。完全に発酵しきれば、辛口に出来上がります。

  • ぶどうの絞り粕の利用法は?

    ぶどう畑のたい肥にしたり有効利用しています。ぶどうの種や皮を使ってホワイトブランデー(ブランデー台与)も造っています。

  • 樽で寝かせる程味が美味しくなるのですか?

    樽に貯蔵すると樽の成分がワインを安定させてくれます。ということは、ワインを強制的にろ過したり、澱下げしたりしなくても澱がでにくい状態になるのです。ろ過や澱下げをするということはワイン中にある香味の成分も取り除いてしまうので、この操作をしないまま減らすことができるので香味をより強く引き出せると思います。
    あとは嗜好の世界です。樽に貯蔵すれば、もちろん樽の香りがワインにつきます。この香りを好まれるかは飲む方次第です。

  • フランシスコ・デラウェアやシャルドネはなぜ値段が高いのですか?

    フランシスコ・デラウェアはもちろん原料のコストがかかっている為です。ちなみに同じ容量のワインを造る場合
    720mlのマスカットベーリーA = 約1Kgのブドウ
    500mlのフランシスコ   = 約2Kgのブドウ
    が必要になります。
    シャルドネは、原料費が高いことと、樽で発酵させたり貯蔵させたりしているため、樽のコストもかかってきます。しかも、樽は数年使用したら新規に購入する必要があるためです。

  • ぶどうの出来具合によって値段が変わるのですか?

    工房の商品においてはワインの年代による品質の違いは値段に反映させていません。ちなみに、他の国や国産ワインにおいてはヴィンテージ(年号入り)のワインに関しては、ワインの品質によって値段も変わっていったりします。

  • なぜ樽は横に寝かせているのですか?

    ①ワインの入った樽を移動したりする場合、その昔は、キャップをしてから転がして移動できるためだと思います。
    ②ワインを入れる時、寝かせると満量にすることが簡単にできるからです。

  • 「○○年モノ」と言われるワインはその年の葡萄を表しているのか、その年数寝かせたワインなのですか?

    基本的にブドウの収獲年を表示します。○○年ものと言う表現も、収獲年をいいます

  • フランシスコ・デラウェアの糖度はどのくらいですか?他のものとどのくらい差があるのですか?

    フランシスコ・デラウェアの発酵前の果汁の糖度は約38度で普通の果汁の2倍程あるものを発酵させています。

  • 良品・不良品のぶどうを混ぜて仕込みを行っているのですか?

    選果という作業をし、良いもののみを使用します。不良のぶどうはたい肥として使われます。

  • 飲み残しのワイン・酸化してしまったワインの利用法は?

    ① サングリア…シロップで甘味を足し、オレンジやリンゴ・レモンのスライスを入れ、ワインを加える。スペインの伝統的飲料です。
    ② ホットワイン…赤ワインを鍋で沸騰直前まで温め、カップに注ぐ。角砂糖とオレンジスライスまたはイチゴを加え、お好みでシナモンスティックを。寒い冬、冷えた体を温めたり、疲れた体にお勧めです。
    ③ 料理酒…調味料として利用することでワインの自然な酸味を料理に生かします。白ワインの場合、酸味がしっかりあるワインの方が良いです。赤ワインは色や酸味、香味付けとして利用すると良いでしょう。

  • 「赤ワインは肉・白ワインは魚」と言われるのはなぜですか?

    赤ワインの渋みがお肉料理の脂分を流してくれ、淡白な魚料理にはスッキリとした白ワインがよく合います。しかし、お肉料理でも味付けがサッパリしたものには白ワインを合わせたり、赤身魚の場合、赤ワインを合わせ色合いを楽しむのも良いと思います。

  • 「赤ワインは常温・白ワインは冷やして」と言われますがなぜですか?

    赤ワインは冷たくするとタンニン(渋味)を強く感じ、逆に高温ではフルーティさがなくなります。白ワインは冷やすと酸味が強くなり、フレッシュな味わいになります。まろやかに召し上がりたい時は少し温度を高めにすると良いです。ワインの適温は白5~15℃、赤10~18℃です。

  • ぶどうは海外から輸入しているのですか?

    現在は安心院産のみです。以前、リースリング等は気候上日本では栽培する事が出来にくい品種の為、過去にオーストラリアやアメリカから冷凍果汁の状態で輸入していました。また年中製造が行えるよう、葡萄の収穫時期が日本とは反対の地方(国)から輸入したり、試験的にチリの葡萄を使用したりもしていましたが、現在は安心院産のぶどうで仕込みを行っております。また、安心院の気候に合ったブドウの品種改良も含めて、他にない安心院独自のワインを追求し続けております。

  • 同じ赤ワインでもポリフェノールの量の違いはありますか?

    ぶどうの品種によってポリフェノールの量が違います。特に多く含まれているのはカベルネソーヴィニヨンです。その他にピノ・ノワールやカベルネ・フランなども比較的多く含まれます。

  • 酸化防止剤(亜硫酸塩)とは何ですか?

    ワイン醸造中の酸化防止と酵母などへの殺菌作用があります。ワインは酸化に弱く酸化防止剤の入っていないワインは長期保存が出来ません。ワイン中に含まれている法定許可量(0.35g/㍑)以内の亜硫酸塩は人体への影響は極めて少ないと言われています。

  • ワインに賞味期限はあるのですか?

    ありません。それぞれのワインには飲み頃がありますので、いつ飲むのが美味しいのか知っておくと良いです。

  • なぜシャルドネは樽で熟成させたものが多いのですか?

    シャルドネは樽で熟成させた方がシャルドネの特徴を引き出してくれます。ステンレスタンクのみで造ったシャルドネもあります。

  • チリと安心院の葡萄では大きくどのような違いがありますか?

    チリは安心院より日照時間も長く、酸味や糖度がしっかりしたぶどうが出来ます。気候の違いがぶどうにも影響します。

  • 料理酒として使う場合はどんなワインが良いですか?

    あまったワインでも十分ですがコクのある赤ワイン、肉料理に使う場合はポリフェノールの多いカベルネ ソーヴィニヨンなど。またクリームソース系にはやや甘口の白ワインなども良いでしょう。

  • ワインは仕込みをはじめてからワインとして飲めるまでどのくらいの期間がかかりますか?

    熟成タイプのワインもあり期間は違いますが、一番早いものは新酒(ヌーヴォー)です。仕込みを始めて約1ヶ月でワインに仕上がります。

  • 主にどこの葡萄を使っているのですか?

    原料は全て安心院産で、マスカットベーリーAやシャルドネなど15品種ほどのブドウを栽培し、20数種類の商品を販売しています。

  • 瓶熟成とはどんな変化があるのですか?

    ワインは焼酎などの蒸留酒とは違い、瓶に詰めた後も熟成を続け、味や香り・色が変化します。適度な熟成が進むと味も香りもバランスのとれた芳醇なワインへと変化します。赤ワインは熟成が進むとグラスを傾けたときにオレンジ系の色が全体に混じり合った感じになります。白ワインは薄かった黄色が鮮やかに色づいてきます。

  • 貴腐(きふ)ワインとは?

    表面に一種の菌(ボトリティス シネレア菌)が繁殖し、果実味が凝縮したぶどうから造られたワインです。

  • 「ボディ」の意味は何ですか?

    「コク」のことです。アルコール分や熟成度合いによってボディが違ってきます。コクの少ない順にライトボディ(軽口)・ミディアムボディ(中口)・フルボディ(重口)と表示されています。赤ワインのみに使われる表現です。

  • 「酒石」とは何ですか?

    ワインのもとであるぶどうに含まれている酒石酸とカリウムが、温度低下によって結晶されたものです。飲んでも害はありませんが、ザラっとした舌触りがあるので、グラスにワインを注ぐ時には酒石が入らないように注意して下さい。

  • 高血圧でもワインを飲んでも良いですか?

    赤ワインには血圧を下げる効能があるといわれていますが、1日グラス1杯程度にし飲みすぎると逆効果です。

  • 「シャンパン」と「スパークリングワイン」の違いは何ですか?

    「スパークリングワイン」は発泡性ワインのことで1気圧以上のガス圧を持ったワインです。「シャンパン」はフランスのシャンパーニュ地方で造られたものだけしか、その名を名乗ることは出来ません。「シャンパン」はスパークリングワインに含まれます。

その他

  • 「イモリ谷」って何ですか?

    安心院町にある松本という集落の通称です。その由来は、集落を上から眺めると、「イモリ」の形をしているからだそうです。

  • ブドウジュースはどのようにして飲むとよいですか?

    1番のお勧めは氷を入れて少し冷やす事です。お好みで甘口白ワインと割ったりヨーグルトにかけてもよいです。

  • ブドウジュースの濃縮還元の意味を教えて下さい。

    濃縮還元果汁とは、絞った果汁の水分を取り除き濃縮したものを、商品をつくるときにうすめて元の濃度にした果汁を言います。濃縮することにより果汁の産地から遠くの工場へ運びやすいことや、果実の収穫時期以外での使用が可能となるなどのメリットがあります。

  • ポリフェノールとは何ですか?

    植物の光合成によってできた色素や苦味成分の総称をいいます。植物自身が生きるために持っている物質ですが、人間に対しても、体内で作られた過剰な活性酸素に対して、有効に働く抗酸化物質として最近注目されています。4,000~7,000種類あるともいわれ、動脈硬化などに効果があるといわれており、ブドウの果皮や種子、お茶、大豆などに多く含まれています。

  • 瓶の底にアーチ状の黒いシミのようなものが付着していますが大丈夫ですか?

    ワインのダイヤモンドと言われる酒石、動脈硬化予防に良いポリフェノールなど果汁成分の沈殿物です。品質には全く問題ありません。

  • 安心院のテロワールを教えて下さい

    気候や土地
    • 気候は穏やかな瀬戸内式気候。
    • 気温は暖かく、降水量は比較的少ない。
       平均気温15℃ 年間降水量1600ml
    • 盆地であるため寒暖の差が激しい。
    • 標高150m
    • 黄褐色・赤褐色の粘土質、砂質を含む土壌。
    • 水はけの良い斜面に畑は位置している。
    ブドウの特徴と適性
    • 南国の暖かい気候風土と盆地の寒暖の差の激しさにより、トロピカルな香り、柔らかくなめらかでしっかりとした味わいのワイン。

保存方法について

  • どのように保存すれば良いですか?

    保存方法が適切であればある年数までは瓶の中で飲み頃に向かって、ゆるやかな熟成を続けます。逆に保存状態が悪いと早く劣化し、変質してしまいます。ポイントは5つです。
    ① 温 度 …比較的涼しく温度差の少ない場所。10~14度。温度が高いと熟成が早まり、 低すぎると熟成がとまってしまう。
    ② 湿 度…コルクが乾燥しないよう70%前後が最適。コルクが乾燥すると抜きにくくなったり、微生物が侵入しやすくなる。またコルクが縮むとボトルに空気が入り、ワインの風味を損ねてしまう。
    ③ 光 …蛍光灯や日光はワインを劣化させる。また日光臭といわれる不快臭を発生させるので、暗所に置くとよい。
    ④ 振 動…ワインは瓶の中で静かに熟成を続けています。振動が加わると熟成が早く進んだり、ワインの香味のバランスを崩してしまう。
    ⑤ 匂 い…強い香りがあるものと一緒にしない。ワインに香りが移ってしまい、独特の香りが失われる。

  • ワインセラーがない場合の最適な保存方法は?

    ご家庭では床下収納や押入れに、ワインを紙・布にくるんで横に寝かせて保存するとよいですが、長期の保存はお勧め出来ません。日本は四季があり温度変化も激しい為、締め切った部屋や押入れに保存しすぎると、ワインの品質状態が悪くなる可能性が大きいです。

樽、資材について

  • コルクとスクリューキャップではどのような違いがありますか?

    効果としての主な違いはその密閉度にあり、スクリューキャップの方が密閉度を高めることが出来ます。ワインにとって、酸化(空気にふれること)は大敵とされていますが、長期熟成するタイプのワインにておいては、微量な酸化も必要となってきます。その為、あまり熟成を必要としないワインにおいては、スクリューキャップが使用され、長期熟成タイプのワインではコルクが使用される事が多くなっています。

  • コルクはどこから輸入しているのですか?

    主要原産国はポルトガルになります(世界のおよそ8割はポルトガル産の木を使用)。
    私どもではそのから加工をされたものを使用しています。実際葡萄酒工房にもコルクの木を植えています。

  • 樽は何回使用出来ますか?

    樽は10年程度使用します。

  • 樽の素材は何ですか?

    オークです。現在はフランスとアメリカ産を使用しています。

  • 瓶が緑なのはなぜですか?

    日光や蛍光灯の光はワインの劣化の原因になり、色がついていることにより、光の透過を防いでくれます。熟成タイプのワインの瓶は透明より色付き瓶が多く使用されています。

その他